ASPARA BACON

映画と音楽が好きです、嘘です。
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翼をください(Lost And Delirious)
評価:
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ビデオメーカー
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(2002-11-08)

久しぶりの更新です。
定期的に訪れる「百合が足りない…」という衝動に身を任せました。


母親を亡くしたマウス(ミーシャ・バトン)は、父の再婚相手とうまくいかず女子寄宿舎に入り新しい学校生活を送ることになる。
アウトサイダーなポーリー(パイパー・ペラーボ)と美人で人気者のトリー(ジェシカ・パレ)
と同室になった彼女は次第に打ち解けていくが、ポーリーとトリーは特別な関係を持っていた。
そんな二人をただ受け入れていたが、ある日学校中にそのうわさが広まってしまい、トリーはポーリーを避け始める。愛情を押し殺してポーリーを避けるトリーと、絶望と愛憎にもがくポーリーの間で、マウスは自分自身をみつける。


終盤の演出はちょっと過剰で、ちょっとイタい感じのやりすぎ感が残ってしまったのは残念であるが、とてもいい映画だった。
カナダの美しい学校の中だけで物語は進む。美しい花園のような閉鎖的な空間の中に、じんわりと寄りどころのない不安な時間が流れる。


レズビアンの流れが濃厚だけど、決してラブストーリーではない。
思春期+レズビアンっていうのは愛欲というよりも、自己肯定できずに揺れ動く不安というものが大きくて、母親の存在を認める自分を見つけるまでのそれぞれの葛藤。
母の愛を見つけることが出来ずに迷っている彼女を愛してくれたのが女の子で、唯一認めてくれる存在。そしてその人と恋愛関係にあるということが彼女たちのアイデンティティだったわけです。

映画の中の3人はそれぞれに違った葛藤をしていて、とくにポーリーなんかすごく中二的。だけど、その3人の関係の中でマウスは自分を相対化してちょっと大人になるんだよね。
「自分は違う」「自分って何」ってちょっと迷子になったりするんだけど、いたって普遍的な女の子だって気づく。彼女らはどこにでもいるし、誰もが経験した不安そのもの。
レズと噂された先生が苦しむポーリーに向かって「あなたの気持ち、よく分かる。あなただけじゃないわ」っていうシーン、もちろんポーリーは「わかってたまるか!」って顔してるんだけど、このシーンが結構重要なんじゃないかとおもう。思春期の女の子の結構な数がレズの道を通っている気がするんだけど、まさにその真っ只中で苦しむポーリーに「普遍的でどこにでもいるし、葛藤の先だってあるんだよ」っていう未来をそっと提示していたんじゃないかとおもう。まぁこの辺は勝手な解釈なのですが、先生からみた少女たちってのもまた面白い。


あと、ポーリーを遠ざけるためにトリーはあえて男を選ぶわけなんだけど、男の描かれ方が欲望への憎悪みたいに描かれすぎてないところがとても良かった。
もちろんトリーの恋人へのポーリーの嫉妬も含まれるし、性に目覚める思春期の女の子の危うさみたいなのも描かれてはいるんだけど、結局男・父は彼女たちの葛藤の中には入っていない。彼女たちの恋愛の選択は、彼女たちのアイデンティティであるというだけです。



彼女たちの繊細な感情があちこちに発見できるような作品で、見るたびにあらたな気持ちの発見が出来ます。凄く単純で普遍的な物語なんだけど、だからこそさらに奥行きが感じれる作品です。良作!!!!!



思春期百合モノってったら魚喃キリコを思い浮かべるんだけど(blueは映画もよかったねー)、魚喃の作品は男が男なんだよね。欲望。そんで女のなかに常に男の存在がある。だからこそ女性っぽくて好きではあるんだけど、ちょっと男に寄りどころを置きすぎて苦手ってところもある。

映画版『ストロベリー・ショートケイクス』は、駄作。意味不明な主観ロングショットとか入るし、他のカットもほとんどに意味を感じない。ロケハンもいまいち。人物の描き方も不完全。ただちょっとイタイ女の子たちがセクハラされ、風俗で働き、彼氏にふられ、摂食嘔吐して、「でもやっぱ良い恋愛がしたいっすなぁ」というだけの雰囲気もクソもない日常映画になってしまった。まぁもとの漫画がそんな感じではあったんだけど、その良さすらも活かせてないし殺すばかり。カットから演出から何を目指したのか全くわからない作品でした。




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